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まこも(蒋)ヶ池~大分市~ [史蹟]

大臣塚古墳からさらに北へ300mほどの所に「まこも(蒋)ヶ池」はあります。




大きな木の向こう側にあります。
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池といっても水は、見えませんでした。雨が降ったら水がたまるかも。
昔は大きな池だったのでしょうね。(私の愛車が写ってます(^_^;))
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説明書きです。
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まこも(蒋)ヶ池の由来記     所在地 大分市元町五組

伝説によるといまから1200年前の昔、嵯峨天皇の時代のことです。このころ豊後の上野丘の地に、百合若大臣という鉄の大弓を使っていた大変力の強い国主が住んでいました。百合若の父は左大臣の公光という偉い方でした。当時、百合若は勅命で蒙古を討つために部下を連れて筑紫の国に向かい対馬の沖で敵と戦い大勝しました。帰りの途中に玄海の島で休憩をとり深い眠りにつきました。
家臣の別府兄弟は百合若を捨てて部下を引き連れ豊後の地に帰り着きました。そこで百合若は海上で戦死したことにして別府太郎が国主になり、栄華な生活をおくることになりました。
国主になった太郎は、百合若の妻に心を寄せて無理矢理に自分に従わせようとしました。
それでも言うことを聞かないので最後の手段として、屋敷の側にあった広いまこも池に御台所をす巻きにして沈める計画をたてました。このことを知った屋敷の門番の翁が、ひそかに自分の娘の萬寿姫を御台所の身代わりとして池に入水させて百合若の妻を助けました。
一方御台所は背の君の死に疑問を持ち、百合若が育てた鷹の足に文を着けて放しました。
島に残されていた百合若のもとに鷹が着いたことで事情が判り、別府兄弟の逆心を知った百合若は苦労をして豊後に帰り鉄の弓で別府兄弟を討ち、再び国主になりました。
百合若は妻の身代わりとなった萬寿姫の苦節を悼み入水した池の側にお寺を建立しました。そしてまこも池と姫に因んで蒋(まこも)山萬寿寺と号するようになりました。
百合若大臣の亡骸は、この池の南の丘にある大臣塚に葬られています。なお大友中興の祖といわれた十代目の大友親世がこの地で亡くなりました。
昔の萬寿寺の旧跡はこの地になります。現在の若宮神社に通ずる旧道と大分川のほぼ中間に位置し大臣塚・まこも池・瑞光寺等も含めて広大な寺城を形成していました。盛時は豊後第一の禅寺で海内でも有数な寺院でしたが戦国時代に戦火の犠牲となり消失しました。平成5年の現在地でみると東北の方向に見える帆秋病院の辺りも境内の一部になります。
なお広大であった往事の萬寿寺のことが刻字された「大乗妙典一石一字之塔」の石碑が豊永3年(1707)に建立されており現在も帆秋病院の裏庭に大切に保存されています。
大臣塚と萬寿姫の祭祀は、毎年10月2日に萬寿寺が行っています。
       参考資料「豊府古蹟研究」(郷土史蹟伝説研究会編)
           平成5年6月吉日      蒋山萬寿寺

大友中興の祖といわれた十代目の大友親世のお墓だそうです。
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反対側から。
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大臣塚古墳~大分市~ [史蹟]

元町石仏から300m程北に小さな古墳があります。





元町石仏から北へ歩いて行くと、「大臣塚古墳」の案内板があり左に登ると、また案内板がありそこからこんもりとした小さな森が見えます。そこが大臣塚古墳です。
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古墳の登り口には、市の説明板がありました。
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内容は、次の通り

大臣塚古墳(大分市上野東)

上野台地には多くの古墳があったが、市街地化等により、わずかにこの大臣塚を残している。この大臣塚は、百合若大臣にまつわる伝説によって、つけられたものである。
古墳の外形は前方後円墳であるが、現在は前方部が削平され前方部の一部と後円部が残っている。古墳の外側には周濠をめぐらしてあり、墳丘の基部に段を有し葺石を並べて封土の流失を防いでいる。
現存の墳丘は後円部の直径が約40m、高さ約13mで周囲に約10mの周濠を巡らしている。
外形状の特徴から、古墳時代中期(5世紀)のものである。
(昭和53年 大分市教育委員会)

そこから螺旋状の小道を上ると頂上には、お墓?みたいなものがありました。
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向こう側には階段がありました。
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元町石仏~大分市~ その2 [寺社]

元町石仏の続きです。

入り口付近にあった案内板を見ると薬師如来の他にもいろんな仏像があるようです。
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長年の風化により、よく見ないと気づきません。

薬師如来の左右に石仏があるはずですが・・・
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これは、本堂右にあるほうの石仏です。
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薬師如来も左から見ると・・・
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元町石仏~大分市~ [寺社]

大分県には、国宝臼杵石仏をはじめとする数多くの石仏があります。
ここで紹介する大分市にある「元町石仏」は、大分駅から南西約2㎞ほどの丘陵地の縁にあります。


元町石仏社.gif

入り口はガラス張りになっています。
ガラス張り.gif

内側から見るとこんな感じ。
ガラス張り内側.gif

これが本尊の薬師如来坐像です。12世紀(平安時代後期)の制作と推定されています。
高さは、3mぐらいでしょうか。
元町石仏.gif
お顔です。
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県庁所在地の駅から2㎞ほどの位置にこのような石仏があるのは、非常に珍しいのではないでしょうか。